アフリカは「暗黒大陸」なんかじゃない

2016/02/17

かつてヨーロッパの列強各国からアフリカは「暗黒大陸」と呼ばれた。
「暗黒大陸」つまり「the Dark Continent」とは、その内部がほとんど知られず、住民たちも暗愚であるという意味だ。

geralt / Pixabay

しかしそのイメージが大きな間違いである。
アフリカ大陸は古くからアジアなどと貿易を行い、独自の高度な文明を発展させていた。貿易が盛んだったのは東側のインド洋沿岸。金、鉄、象牙、ベッコウなどを輸出し、インドや中国から綿や陶磁器を輸入していた。

紀元前には高度な製鉄技術を持ち、独自の文字を発明したアフリカ最古の黒人王国「クシュ王国」や、エチオピア文字を発明した「アクスム王国」などが栄えた。
さらに4世紀には西アフリカに20万人の軍隊を常時配備していた「ガーナ王国」が誕生した。
また13世紀頃には人口5000万人を擁する「マリ王国」も生まれている。

アフリカ大陸最初の共和国が誕生したのは19世紀

ヨーロッパ列強がアフリカの植民地支配を進める中でいち早く独立したのはリベリアである。

そのきっかけはアメリカで起こった奴隷解放。
ジョージ・ワシントンの甥を会長とする「アメリカ植民協会」が現在のリベリアの一部を購入し、そこに解放奴隷の町を作った。その後、同協会がリベリアの援助を縮小する方針を出したため、1847年に独立宣言をして共和国憲法を採択、アフリカ最初の共和国が誕生したのだ。

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