統一する人、される人がバラバラな国
アフリカのサハラ砂漠の生誕に西サハラと呼ばれる地域がある。
ここは実効支配を続けているモロッコからの独立を目指しているがその目処は立っていない。その理由はそこに住むのが遊牧民だからである。
Unsplash / Pixabay
ここはベルベル系の遊牧民が古くから居住する地域。1976年以降はモロッコとモーリタニアの分割統治が行われる一方で、ポリサリオ戦線が独立闘争を展開していた。1979年にモーリタニアが領有権を放棄した後はモロッコとポリサリオ戦線の対立が続いたが1988年に「停戦・住民投票による西サハラの将来の決定」を骨子とする国連提案を受諾した。
ところが住民である遊牧民は常に移動しており住民数が数えられない。そのため有権者リストが作成できず、住民投票は大幅に延期されることになってしまったのである。
西サハラの独立はいつになったら実現されるのだろうか。
