フランスからの独立をためらう国

コモロ連合、インド洋のマダガスカル島北西に位置する4つの島からなる諸島のうちの3島で構成される国家。
近海でたびたびシーラカンスが捕獲されることでも有名である。

Moroni Capital of the Comores Photo by Sascha Grabow.jpg

コモロ諸島は、グランドコモロ島、アンジュアン島、モヘリ島、マヨット島の4島からなり、19世紀半ばからフランスの委任統治下に置かれていた。そして20世紀に入ると他の植民地同様、ここも独立の気運が高まってきたのである。

1958年、コモロ諸島は内政の自治権を獲得した海外領土となったが、1973年にフランスに残留するか独立するかという問題が再燃。1974年に国民投票を行った結果、マヨット島以外の3島が独立を宣言した。

マヨット島だけ足並みが揃わなかったのには2つの原因がある。
まず宗教的な価値観の違い。他の3島がほとんどイスラム教徒なのにこの島だけはキリスト教徒が多いのである。
またマヨット島の東にあるザウジの小島にフランス海軍の基地があることも大きい。

ともかく依然としてフランス領となっているマヨット島を巡りフランスとコモロが争奪戦を繰り広げている状態だ。
1990年にはコモロからマヨット島に訃報移住者が渡り、島民との間で大規模な抗争が起きるなど、問題解決の糸口が見出せないでいる。

-世界史, 地理
-, , ,